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お子様のアレルギー

アレルギーが原因になっている病気について知ってほしいこと

気管支喘息

空気中の酸素は、鼻や口から吸い込まれた後、気管・気管支を通って肺に運ばれ、体に取り入れられます。空気の通り道である気道は炎症を起こすと、腫れて通り道が狭まります。喘息は発作的に気道が腫れて狭まり、呼吸が苦しくなったり、ぜいぜいしたり、せきが出たりすることを繰り返す病気です。発作のない時の本人は、元気で普通にみえますが、気道は腫れたままの状態ですから、軽い発作でも繰り返していると気管支がかたくなり、元に戻りにくくなるようです。

喘息の患者さんは、発作が起きた時のせき込みを治めたり、ぜいぜいが止まるようにする治療(発作時の治療)のほかに、ふだんから発作を起こさないようにするための治療を受ける必要があります(予防の治療)。発作の時には、即効性作用のあるβ2刺激薬が使われます。テオフィリン薬やステロイドホルモンの内服や注射をすることもあります。

予防の治療は長期間続けていく治療法です。発作の回数(頻度)や発作のひどさ(程度)を改善させる目的で行われます。ロイコトリエン拮抗薬、ステロイド吸入などがあります。発作が初めて起こってから2年以内に治療が開始されると、元の気道の状態に戻りやすいと言われていますから、お子さんは特に完治しやすいと考えられます。あせらず気長にでも、さぼらず予防治療を受けましょう。

喘息の発作を起こす患者さんの多くは、アレルギーが原因になっています。ほこりやハウスダストに反応して喘息発作を起こすことが多いため、おうちの環境は整えられるよう頑張りましょう。

  1. 掃除機で1m²あたり20秒以上吸い取りましょう。
  2. 掃除機は床のほか、ふとん、カーテンもかけましょう。
  3. おふとんは干した後も掃除機をかけましょう。
  4. 毛のある動物は室内で飼育しないようにしましょう。
  5. お部屋は片付けて、おもちゃはひきだしやクローゼットにしまいましょう。
  6. おもちゃは洗えるものを選びましょう。

アトピー性皮膚炎

繰り返し湿疹が起こる病気です。皮膚のバリアが弱く、皮膚が乾燥していることやアレルギーが元になっています。かゆみの強い湿疹が、おもに顔・ひじやひざの内側・関節の曲がるところなどに、繰り返しできる場合はアトピー性皮膚炎を疑います。

乳児期の、まだ離乳食を食べていない赤ちゃんでも、食べ物に反応してアトピー症状を呈することがあります。母乳を通して、お母さんの食べたものに反応しているのです。

現在では、乳児期に荒れた皮膚からアレルギー物質(アレルゲン)が体内に入ることでアレルギー抗体ができてしまう、皮膚感作が成立してしまうことがわかってきました。

そのため乳児期の食事開始を遅らせることは必要なく、口からは早期に少量ずついろいろな食べ物を与えることが推奨されています。食べることで、制限をしなくてもよいことが知られてきています。

但し、すでに感作された方は、食べてみて安全な範囲を知るために少量ずつ食べていただくことがあります。また、負荷テストを行うことをお勧めすることがあります。

アレルギーの予防には、ただれた皮膚の治療も大切です。

食物アレルギー

乳児期に症状が出やすいものにたまご、牛乳、小麦、大豆があります。

症状もないうちから過度な食事制限をする必要はありませんが、湿疹を繰り返す赤ちゃんの中には、原因となる食事の中止や与え方の工夫でよくなることもあります。

乳児期の赤ちゃんの食物アレルギーの有無をしらべるには、食事日誌(おっぱいの赤ちゃんはおかあさんの食事)をしばらくつけていただき、怪しい食品をピックアップして除去テストという試験をします。というのも、食べてすぐに症状がでるものばかりではないからです。

このほかに、IgEをしらべる血液検査や、皮膚に刺激を与える検査(プリックテストなど)を補助診断として行うこともあります。くれぐれも自己診断で必要のない食事制限をかけないようにしてください。

上記とは別に、アナフィラキシーというのは、原因となる食物を摂取したあと、短時間(30分から1時間が多い)以内に、下記のような反応が連続して2つ以上出てくる症状で、即時型アレルギーの症状です。

  • 口の中がピリピリする
  • 呼吸が苦しくなる
  • ぜいぜいする
  • 吐く
  • お腹が痛くなる
  • かゆみやじんましんがでる

血圧低下などのショックを起こすこともあるため、緊急の受診が必要です。アナフィラキシーは食べ物ばかりではなく、虫刺され(蜂など)、お薬、食後の運動で起こることもあります。年長児や大人も注意が必要です。

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